桑の葉って何ですか?

桑の葉

蚕(カイコ)は、そのまゆから絹の糸が作られることで知られますが、桑の葉はこの蚕の餌として古くから利用されてきました。

この桑は中国のシルクロードをはじめ、日本でも多くみられ、自然の状態では落葉性の高木ですが、桑畑では背丈の低い状態で栽培されています。

また、カイコの餌としての利用だけでなく、古くから漢方の生薬としても利用されており、地域によってはお茶や天ぷらなどの食用にも使用されています。

青汁の原料としての桑葉

桑の葉は青汁などの加工食品用にも使用されており、品種改良された「カラヤマグワ」が一般的に利用されています。健康食品としては、粉末状に加工した「桑の葉青汁」のほか、そのまま乾燥させた「桑の葉茶」としても利用されることが多いです。

根の部分は古くから桑白皮などの漢方薬として知られてますが、近年、葉の部分に含まれる1-デオキシノジリマイシン(DNJ)という成分に、血糖値の上昇を抑制する働きがあることがわかってきました。研究機関で桑葉の効果についての解明が進められつつある状況のなか、青汁としても人気が高まっています。

養蚕産業の盛んだった頃、日本のいたるところに桑畑は存在していましたが、養蚕業が衰退するとともに徐々に減少していきました。そして現在、桑畑は青汁などの健康食品用の原材料として新たな役割を持つようになってきています。

── 桑の実「マルベリー」も人気 ──

桑の実「マルベリー」また、赤黒い桑の果実は「マルベリー」とも呼ばれ、野生のフルーツとして食用にされるほか、果実酒やジャムの材料としても使用されています。

完熟した果実はそのまま食べても甘酸っぱくておいしく、アントシアニンなどのポリフェノールが豊富に含まれています。

この果実を採取するのに適している品種は、家庭菜園でも栽培が可能で大きな果実がなる「ポップベリー」や「ララベリー」などが人気となっています。