シーケールは塩性の土壌でも育つ野菜

青汁の原料として使用されるケールですが、ツリー型のものからキャベツとよく似たものなどその種類は多種多様です。
また、最近では塩性の土壌でもよく育つ"シーケール"(sea kale)というオランダ野菜も注目を集めています。

シーケール

このシーケールは北海のテセル島に自生する植物です。

地球温暖化の影響により土壌が塩性化している土地も多くなってきていますが、オランダに限らず、北極や南極の氷がとけて海水面が上昇すると、塩害により農作物に多大な影響が出る地域も多いです。

そのようななか、塩性の土壌でもよく育つ野菜に注目が集まっているのですが、なかでもシーケールは過酷な土壌でもよく育つ野菜として期待されています。

通常のケールとあまりかわらない植物ですが、シーケールをオリーブオイルで焼いたりして料理すると、独特の風味を持っていておいしいんだそうです。

■ 日本のケールは品種改良されてきた野菜

日本で青汁用に栽培されているケールは、このような野生植物ではなく、品種改良された野菜であることが多いです。
例えば、「プチヴェール」などもケールとメキャベツの交配によって開発されたものですが、これは1990年に増田採種場によって品種改良されたものです。

品種改良によるケールは、他にも幾つかの種類があります。

  • カーボロリーフグリーン
    ゴズィラーナとも呼ばれる品種。主に料理の盛り付けに使用される。
  • キッチン
    パセリのようにベリーリーフとして食用や観賞用に作られた品種。赤と緑の2種類がある。
  • サンバカーニバル
    野菜炒めやサンチュのように使用される。ケールでは珍しく生食用として利用されます。
  • ジューシーグリーン
    登録されたケールの品種では最も古く、平成17年に登録された品種。ジューシーという名前にもあるように搾汁量の多い品種。青汁に利用されています。
  • スウィートグリーン
    青汁専用に作られた品種。葉の枚数が多く風害に強い特徴がある。

青汁は栽培方法や製法も改良されてきていますが、品種自体もよりおいしく、栄養価が高いものへと常に改良がされているのです。