野菜ジュースの栄養価はどのくらい？

野菜不足解消のため、スーパーやコンビニで市販されている野菜ジュースを飲んでいる人も多いですが、生野菜をそのまま食べる場合と比較すると栄養価は減少してしまいます。

例えば、食物繊維になりますが、野菜をジュースにすると残りかすの部分が出てきますが、そこには食物繊維が多く含まれているものの、野菜ジュースの飲みやすさなどの面から取り除かれてしまうことが多いです。

さらに、ビタミンCなどの栄養素は熱に弱い性質がありますが、野菜ジュースの場合は濃縮還元や殺菌の際に加熱処理がされているケースが多いです。

特に、濃縮還元タイプの場合、たとえ100%ジュースであったとしても、一旦は濃縮した上で輸送や保存がされ、ジュースとして製造する際に水で還元して作られています。この濃縮する際に水分を加熱して蒸発させているため、熱に弱いビタミンCなどの栄養素が減少することになります。

この濃縮還元は主にオレンジジュースなどの果汁ジュースで利用されることが多いですが、トマトジュースや野菜ジュース、あるいはミックスジュースについても、濃縮還元タイプの場合はほぼ同じように製造されています。

濃縮還元とストレート、フレッシュジュースの違い

一般的に、ジュースの種類には主に以下の３種類が存在します。

この中で、一番目にするのは濃縮還元タイプのジュースかと思います。

例えば、濃縮還元のオレンジジュースの場合、原料となるオレンジは主に米国やブラジル産になりますので、オレンジをそのまま日本へ輸送するのは困難です。輸送費がかさみますし、果物の鮮度も落ちてしまうため、一旦は濃縮して容量の少ない濃いジュースにした形で日本へ輸送することになります。

日本へ到着した後、その濃縮した濃いジュースに水を加え、元に戻して還元するわけですが、理論上は水を蒸発させ、再度水を加えて元に戻しただけですので、濃縮還元であっても果汁100%ジュースという表示がされています。

一方、ストレートタイプのジュースの場合、水分を蒸発させる濃縮加工はされていないという違いはありますが、それでも殺菌する際、短時間ではあるものの、高温で加熱処理がされています。この加熱処理によって、ビタミンCなどの栄養素が損なわれてしまうケースが多いです。

さらに、ホテルやバーなどではその場で搾る生ジュースが提供されていますが、この場合はフレッシュジュースなどと呼ばれています。最近では、野菜ソムリエの在籍する専門バーなどでフレッシュジュースが販売されていますが、栄養価という点でいえば、その場で搾るとれたてフレッシュジュースが一番高いといえるでしょう。

青汁の場合も粉末状にすることで、ある意味で濃縮しているともいえますし、飲む際には水に溶かして飲むため、濃縮還元の野菜ジュースともいえますが、市販されている野菜ジュースと比較すると、ケールやゴーヤなどの栄養価の高い野菜が使用されていたり、製造方法にも工夫がされている点で違いがあります。